salsiccia

今は素直に魚が好きになったけど、
子供の頃は毎日の食卓に青魚を中心に魚ばかり食べさせられていた僕には
肉はご馳走だった。

勿論、魚の美味しさを知った今でも肉も大好きで、
イタリアに渡ってから更に好きになったのが豚肉で日本で食べていたものよりも
水っぽさがなくて味が凝縮されて肉肉しく、焼いた時に焼き縮みが少なく
濃厚な味に感じた。

その豚肉料理の中でも一番気に入ったのはサルシッチャ。
働いている食堂はだけでなく、市場や街中の肉屋さんでも
サルシッチャは生で売っていて、しかも豚肉の中でサルシッチャだけは生で
も食べられていたのには驚いた!

何故イタリアのサルシッチャは生でも食べられるか聞いてみたら
マリネしてるからと言われて、その答えには納得できないものの
やっぱり美味しいから食べていたけれど
さすがに日本でお客様に出す勇気はない・・・。

イタリアのサルシッチャは生から加熱調理するので
日本で食べていたものよりも、肉汁がずっと多くて
豚肉の味がストレートに感じられるので何倍も幸せに感じられた。

そしてサルシッチャは多くのレストランも肉屋さんから仕入れて調理するのと
同じものが街中の肉屋さんで一般に買うことが出来るので
友人の家に招かれた時にも食べさせていただいたり、
市場に行って気になるサルシッチャを見つけたら
買って帰り家で食べて楽しんでいた。

そんな具合でイタリアでは色々なサルシッチャを食べていたけれど、
シチリアに住んで同僚が連れて行ってくれた彼の家の近所の肉屋さんのサルシッチャには
驚いた。
透明な豚腸の中に小さな肉のサイコロがごろごろと入っていて
今まで食べた肉の粒が詰められているサルシッチャとは一目で明らかに違う事がわかった。

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何これ?と聞いたら
「シチリア風サルシッチャ!挽き肉じゃなくて包丁で切ってるんだよ。」
と教えてくれたがシチリアでもひき肉のサルシッチャは普通に売ってるから
シチリア風が本当かどうかは定かでないが個性的なインパクトだった。



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実際に食べると皮を破った瞬間にボロボロと肉のサイコロがほぐれて
ダイレクトな肉感と共に肉汁があふれ出て来て強めの唐辛子が刺激的だった!

日本へ帰国し働き始めたお店でも羊腸の細い自家製サルシッチャは作って
いたので、ジョイアのシェフとして仕事を始めた時には
やはりイタリアらしい豚腸のサルシッチャを出したいと思って
自宅にあった手動挽き肉機のダイスの部分だけ好みの大きさになるような
穴の物を取り寄せてイタリアで普通にあるようなサルシッチャを作り
とても満足していたのだが、ある日遊び心で
あの日のシチリア風を出してみたいと思い
作ってみたらやっぱり個性的で面白かったので
今ではシチリア風だけを作るようになりました。



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よく同業のコックさんからは包丁で手切りって大変じゃないですか?って
聞かれるんですが、僕にとっては自前の手動挽き肉機を組み立てて
挽いた後また分解して洗ってしまうよりも包丁一本あれば出来ちゃうので
気が楽でやりやすいからそれほど大変とは思った事が無い。

好みの問題で普通のサルシッチャが好きという方もたくさんいると思うけど
現在の日本でこれだけ美味しいイタリア料理店がたくさんあって
サルシッチャが食べられるようになったから
個性的で大量生産は出来ないけれど、
気持ちを込められる分だけしか作れないサルシッチャがあっても良いかな?!
と思う。
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by sicilianima | 2012-03-12 21:18 | Cucina  

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