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K e' tornato!

4月11日
この日から日本橋三越本店でイタリアフェアが始まりました。



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今年は友人のOLTRE VINOが出店しています、
前半5日間はトスカーナの料理上手な夫婦のワイナリー
「サンルチアーノ」が来日し、OLTRE VINOとのコラボレーションメニュー
で、初日の11日はジョイアの定休日だったので僕もスタッフの一員に入れてもらいました。

僕も2009年の夏に古澤夫妻に連れられてサンルチアーノを訪れた事があり、
その時は保存用のトマトソース作りを一緒に手伝わせて頂いた後に
盛大な昼食をご馳走になった思い出のワイナリーです。

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この日、僕はそれほど打ち合わせもなしにスタッフに入れてもらったので
たいした戦力にはなれなかったけど、
マンマのジーナとバッボのオヴィディオと一緒にアーモンド入りの焼き菓子
カントゥッチを作らせて貰い、温かいトスカーナの料理に触れる事が出来て、
ヘルプで来ていた西荻窪のお肉の美味しいイタリア料理店29の竹内シェフの
仕事を見ることが出来て、OLTRE VINOの3人の若いスタッフの
熱心な仕事を見ることが出来たのは日常一人キッチンで働いている僕にとって
とても刺激になる一日でした!

良い機会を与えてくれたOLTRE VINOさんと皆様に感謝!

明日20日でイタリアフェア最終日です。
ラスト1日がんばれーー!

# by sicilianima | 2012-04-20 00:14 | Esperienza  

migliore

3月24日土曜日

16年来の友人で長谷でOLTREVINOの店主夫人、
古澤 千恵ちゃんが書いた本、
とっておきの フィレンツェ/トスカーナの出版記念パーティーに招待された。

日本でもイタリアでもたくさんの時間を共にした仲間で
OLTREVINOのオープン前から店を見せてもらい、
オープン後も1年間位は自分の休憩時間に店主好物の和菓子を持って
様子を見に週4位は行っていたが、友人とはいえ素晴しい出来の店に
いつも喜びと共に少し緊張していたけれどこの日は少し違った。

ドアを開け一歩店に入ると、
いつもの落ち着いた非日常のイタリアアンティークに囲まれたインテリアの中には
招待された店主夫妻の家族や友人達がリラックスした温かい雰囲気の中で
本の出版をお祝いしていた。

2年間以上OLTREVINOに通った中で
いつもとは少し違った一番良い空気感が漂った店内は、
なんだか大人になってから感じる事が少なくなった物と
大人になってから感じられるようになった物を感じた。

早速とスプマンテを渡され僕も出版を祝い乾杯をした!

古澤夫妻の家族と本が出版された喜びを分かち合いながら
料理とワインを頂いた。
僕もイタリアに住んでいた時によく一緒に食事しながら
ワインを飲んでいたけれど、
いつも本当に良い気持ちになるワインを選んでくれる
OLTREVINOで何度もワインを飲んだけれど
この日はワインはフィレンツェの家でどちらかが料理を作って食事をしていた時に
飲んでいたワインのような懐かしく心地の良い気持ちになれるワインだった。

この後夜の営業がある為ゆっくりもしていられないので
店主家族に挨拶をしてから本を購入し、自店に戻った。

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すぐに読みたいのを我慢して帰宅後に本を開いてみると、
やられた・・・。

どのページも千恵ちゃんらしいフィルターを通して
温かいイタリアが掲載されていて、読んでいると気持ちは完全にイタリアに行ってしまう。

特に僕が最初に住んでいて、勝手にホームグラウンドと思っている
フィレンツェのサンタクローチェ地区で虜になった
セルジオのトリッパーイオも、
大好き過ぎて通い込み無駄使い呼ばわりされた上に
偶然か必然かフィレンツェ最後の住まいはこの店の3Fに住んでいた
ジェラテリアVIVOLIのBARで毎日通うあまりにバリスタが
こっそり教えてくれて最高の一品も、
そしてトリッパーイオのセルジオが屋台の営業に使っていて
大好きになりミニカーまで買ってしまってこれもまた無駄遣いと言われたアーぺまで
ちゃんと載っているじゃん!

初めてイタリアに触れる人にもとても読みやすそうなのに
イタリア好きや在住していた人も楽しくなるような良い出来に
ちょっとジェラシーさえ感じてしまう悔しい出来だ。

僕もシチリアに住んでから日本では経験が無かったことばかりが
毎日起こる楽しく不思議な生活をいつか本で出版できるのでは?と
PCにつけていたシチリア日記があるけど
こうやって実際出版された本を読むとやっぱり駄目だな。
僕の日記には写真が無いもの・・・
なんて事も考える。

何よりもおめでとう!
お互いにイタリアでは本当に良い経験をしてきて
こうやってそれが形になったのは素晴しいことだね!

帰国してからもチャンスがあればまた時々イタリアに帰りたいと
少しずつでも貯金して数年に一度はこの空気を吸いに行きたいなと
思える良い本です。

# by sicilianima | 2012-04-06 01:30 | Amici  

salsiccia

今は素直に魚が好きになったけど、
子供の頃は毎日の食卓に青魚を中心に魚ばかり食べさせられていた僕には
肉はご馳走だった。

勿論、魚の美味しさを知った今でも肉も大好きで、
イタリアに渡ってから更に好きになったのが豚肉で日本で食べていたものよりも
水っぽさがなくて味が凝縮されて肉肉しく、焼いた時に焼き縮みが少なく
濃厚な味に感じた。

その豚肉料理の中でも一番気に入ったのはサルシッチャ。
働いている食堂はだけでなく、市場や街中の肉屋さんでも
サルシッチャは生で売っていて、しかも豚肉の中でサルシッチャだけは生で
も食べられていたのには驚いた!

何故イタリアのサルシッチャは生でも食べられるか聞いてみたら
マリネしてるからと言われて、その答えには納得できないものの
やっぱり美味しいから食べていたけれど
さすがに日本でお客様に出す勇気はない・・・。

イタリアのサルシッチャは生から加熱調理するので
日本で食べていたものよりも、肉汁がずっと多くて
豚肉の味がストレートに感じられるので何倍も幸せに感じられた。

そしてサルシッチャは多くのレストランも肉屋さんから仕入れて調理するのと
同じものが街中の肉屋さんで一般に買うことが出来るので
友人の家に招かれた時にも食べさせていただいたり、
市場に行って気になるサルシッチャを見つけたら
買って帰り家で食べて楽しんでいた。

そんな具合でイタリアでは色々なサルシッチャを食べていたけれど、
シチリアに住んで同僚が連れて行ってくれた彼の家の近所の肉屋さんのサルシッチャには
驚いた。
透明な豚腸の中に小さな肉のサイコロがごろごろと入っていて
今まで食べた肉の粒が詰められているサルシッチャとは一目で明らかに違う事がわかった。

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何これ?と聞いたら
「シチリア風サルシッチャ!挽き肉じゃなくて包丁で切ってるんだよ。」
と教えてくれたがシチリアでもひき肉のサルシッチャは普通に売ってるから
シチリア風が本当かどうかは定かでないが個性的なインパクトだった。



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実際に食べると皮を破った瞬間にボロボロと肉のサイコロがほぐれて
ダイレクトな肉感と共に肉汁があふれ出て来て強めの唐辛子が刺激的だった!

日本へ帰国し働き始めたお店でも羊腸の細い自家製サルシッチャは作って
いたので、ジョイアのシェフとして仕事を始めた時には
やはりイタリアらしい豚腸のサルシッチャを出したいと思って
自宅にあった手動挽き肉機のダイスの部分だけ好みの大きさになるような
穴の物を取り寄せてイタリアで普通にあるようなサルシッチャを作り
とても満足していたのだが、ある日遊び心で
あの日のシチリア風を出してみたいと思い
作ってみたらやっぱり個性的で面白かったので
今ではシチリア風だけを作るようになりました。



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よく同業のコックさんからは包丁で手切りって大変じゃないですか?って
聞かれるんですが、僕にとっては自前の手動挽き肉機を組み立てて
挽いた後また分解して洗ってしまうよりも包丁一本あれば出来ちゃうので
気が楽でやりやすいからそれほど大変とは思った事が無い。

好みの問題で普通のサルシッチャが好きという方もたくさんいると思うけど
現在の日本でこれだけ美味しいイタリア料理店がたくさんあって
サルシッチャが食べられるようになったから
個性的で大量生産は出来ないけれど、
気持ちを込められる分だけしか作れないサルシッチャがあっても良いかな?!
と思う。

# by sicilianima | 2012-03-12 21:18 | Cucina  

mostro

昨日までの3連休ですっかり充電満タンです!
久しぶりに実家に帰り家族と時間を共にし、
大事にしている愛車も普段は定休日が重なってるので
父と車を交換し修理に出してもらう事にした。

この時期は実家近辺の苺農家は最盛期なので
苺大福で有名な井筒屋の苺大福を食べて
旬を堪能!

そして水曜日、
いつもの佐島へ!
今週もたくさんの新入生が居ますが、
一押しはこの方。

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スミヤキ(クロタチカマス)君です!
名前の通り太刀魚の顔でカマスのような体、
そして真っ黒ではなく炭のような渋い色。

こいつの歯は半端じゃなく鋭くて
佐島ではナワキリって名前で呼ばれてました。
名前の由来を聞かなくても漁師さんの網を切っちゃう位鋭い歯だから
だろうなー?って想像しちゃう程の歯です。 


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身質もキメ細かく上品な旨み、
骨が少し多いけど下ろさずにハーブをまぶしてグリルで調理しようと思います!


そして今日は魚屋さんの長谷川さんが伊東で直接買い付けて来た
真鯖をみんなで食べるようにとくださったので、
悪天候でも満員御礼のランチの後でも
仕込みそっちのけで昼飯作り・・・!

普段のジョイアの賄いはイタリア料理なんですが
先日他の業者さんから頂いたサンプルの食パンがあったので食パンをグリルして、
鯖もニンニクとドライオレガノを塗ってグリル。

あえて野菜は自家製のレタスのみで、茹でたイタリア産白いんげん豆も入れ
リコッタチーズをベースにハーブと赤玉葱の微塵切りを加えた特製リコッタも入れる。


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後は挟んで食べるだけ!


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先日作った自家製ピクルスとオリーブを添え、
贅沢に一人に真鯖一匹使ったボリュームたっぷりのワンプレート賄いです!

好みで穂坂さんのレモンを絞ってもよし、
シチリアでチェッティーナおばさんに習った特製のハーブと生唐辛子で作ったサルサ、
サルサ・アッラ・チェッティーナをつけても美味しいかったです。
長谷川さん、
そして皆さんのおかげです。
ありがとう!


そんな美味しい鯖を頂きながらも
先日から灰汁抜きしていた待望のゴールデンオレンジのマルメラータを煮て
本日完成!


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ドルチェとしてクロスタータの中身にしても
パンナコッタのソースにしても美味しいのは勿論ですが、
イタリア産のチーズ達につけて食べても美味しいんですよ!

もうすぐ春なのにまだまだ寒い日が続きますが、
たっぷり充電してきたのでパワー全開で行きまーす!

# by sicilianima | 2012-02-24 00:54 | Cucina  

ritardo

この所寒い日が続き、何をするにも頑張りが必要な日々。
海沿いの岡の上に住んでいる僕は、
今年はいつ雪が積もるんだろう?と気が気でなりません。

この寒さでは、魚達も活性が低いのかな?と
思いながらも休日は佐島へ行ってみたら
それでも魚達が待っていてくました!

今週の新入生の中でも僕の一番お気に入りの
シコイワシ君はマリネしてゴールデンオレンジと前菜で登場!

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青さかなと柑橘、僕の大好きな食材2つのこの組み合わせは抜群の相性です!

そしてお客様が少なく手が空いた隙に保存物を作り置きしようと
ソッタチェート(野菜のピクルス)を作りました!



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保存食と言っても、作るとすぐに売れてなくなっちゃうんですけど・・・。


それと、せっかくたくさんのカーヴォロネーロ(黒キャベツ)が収穫されたので
大切に少しずつ使っていくのではなくて
全部いっぺんに掃除して茹でて、


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その茹でたカーヴォロネーロを贅沢にたっぷりと使用した
パスタソースも製作。



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優しさと力強さを持ったカーヴォロネーロをとろける位に
煮込んだこのソースはこの時期のジョイアならではの一皿です!

# by sicilianima | 2012-02-18 00:03 | Cucina