<   2012年 06月 ( 4 )   > この月の画像一覧

 

Carrettiera

Spagetti alla carrettiera
馬車引き風 スパゲッティー?!

これはシチリアで働き始めて最初にシチリアの洗礼を受けた料理。

初仕事でまず賄いが出来るか?
と聞かれ、
「勿論出来ます」と答えたら
それじゃあ、カッレッティエーラを作ってみろと言われたので
冷蔵庫からトマトソースを出すと
『お前なにやってんだ!?』
と言われたので「カッレッティエーラで良いんですよね?」と言うと
『なんだよ、仕方ないなー』とセコンドシェフのロッコが
賄いを作り始めると
生のトマトを刻んでバジリコとニンニクを入れ
塩とオリーブオイルで混ぜるだけ・・・。

『これがカッレッティエーラ』と言われたが
「いや、フィレンツェでやってたのはトマトソースに唐辛子と刻んだパセリを入れた
物でしたけど?」と言うと
『そんなのカッレッティエーラじゃない!』
と否定されたので仕事が終わった後にイタリア料理用語辞典で
調べてみると・・・
角切りの牛肉を赤ワインとトマトで煮込んだソース???

次の日、その事をシェフに尋ねると
他の州でも働いた事のあるシェフ ピーノは
{カッレッティエーラは州によって違うんだよ}と!!!

そんな事があるんだ?!と驚かされた事を今も忘れない料理。

ジョイア畑のトマト(アイコ)が良い感じに熟してきたので
今年最初のカッレッティエーラを作りました。

b0220948_2344865.jpg


シチリアでは桃太郎のような大きく丸いトマトを
皮を湯向きして二つに割り、種を抜いて角切りにしていたのですが
ジョイアではアイコが沢山収穫されて、僕は皮や種の部分のジュースに
トマトの旨みがあると感じているので皮も剥かず種も取らずに
角切りにしてバジリコとニンニクと和えています。



b0220948_23525688.jpg


まず今年最初のお皿は賄いでオーナーの飯田夫妻に
食べてもらいました。
普段は麺とソースを絡めてから盛っていますが
今日は茹で上げた麺を皿に盛った上からソースをかけたスタイルにしてみました!



b0220948_2356158.jpg


そしてトマトの収穫が始まるとまだ熟していないトマトも
少しだけ収穫してきて貰っています。



b0220948_23583283.jpg


ただ熟していないと言うのではなくて
僕は全く色付き始めていない真っ青で堅く締まったままのトマトを
スライスして前菜に使うのが好きなんです。



b0220948_024082.jpg


今日の賄いでは佐島産の真鯵と
ハーブ、赤玉葱、バナナピーマンと隠元と一緒にサラダ仕立てに。
地味な脇役に見えますがこれがまた良いアクセントになるんですよ!
[PR]

by sicilianima | 2012-06-30 00:06 | Esperienza  

Zio

先日、お世話になっている長谷川水産さんからの電話で
「鹿児島からおじさんが届いたので使いませんか?」と
連絡を頂いて、この魚はシチリアで散々一緒に働いた仲間だったので
即OK!!!
ちなみにおじさんは「ひめじ」って呼び名もありますが
僕はおじさんの呼び名が好きです。
おじさんで何が悪い?って!

シチリアだけでなく佐島でも時々見かけるが、
シチリアや佐島は手のひらサイズで捌くのに苦労するのに
たいして長谷川さんが持ってきてくれる鹿児島産は余裕で500gオーバーと
かなり大きく食べるところがたくさんあって味も濃厚です!

b0220948_23193841.jpg


そしてジョイア畑ではイタリアで知り、好きになった食材の
一つのアーティーチョークが出来上がって来ました。


b0220948_23223491.jpg


今年のアーティーチョークは以前作ってもらった時とは違い
アクが多いのか繊維の部分が黒ずんでいて、
これも昨年台風の塩害で畑が変わってしまったのか
未だに続いている余震で植物にもストレスがかかっているのか?
と妄想し、お前も大変な目にあってるんだなぁーと思い
「どんな時も」を歌いながら掃除して
おじさんと一緒にがんばろう!
と、パスタソースにしてみました。



b0220948_23302987.jpg


僕の得意なパスタソース
魚とナッツがおじさんになってもバージョンは
アーモンド、ピスタチオ、松の実、
そしてまだジョイア畑のトマトは上がって来ていないので
逗子のレンバイで買った地元産のトマトと
ジョイア畑のウイキョウにアーティーチョーク入りです

じつはおじさんは5匹買ったのですが
パスタソースにする前にメイン料理の魚が少なかったので
一匹だけ一番小さいのをメニューに出しました。
その幸運な一組様にもアーティーチョーク入りで


b0220948_23414689.jpg


写真では解かりづらいですが
一番小さなおじさんも丸の状態では500gあった
ので凄いボリュームでした!

アーティーチョークとの組み合わせで
おじさんの良さを存分に満喫していただけたと思います。
いや、是非
くーっ!!!
[PR]

by sicilianima | 2012-06-22 23:46 | Pesce  

Sicilianima

今年もクールな赤い彗星の時期がやってきました!

b0220948_2324205.jpg


そう、赤玉葱です

この食材もイタリア修行へ行く前には
それほど興味が無かったのですが、
イタリアの玉葱の美味しさを知ってから帰国してみて
鎌倉の農家さんや、父が趣味でやっていた畑で採れたとてたての
玉葱の香りや甘さを再度味わうと
僕は今までとれたての玉葱をちゃんと味わっていなかったんだと
再認識してこの玉葱の時期も好きになりました!


そしてジョイア畑でも赤玉葱が上がって来た今、
最初に作りたかったのは
赤玉葱とシチリアの赤ワイン「ネロダーヴォラ」で作った
マルメラータ(ジャム)を入れたクロスティーニ!

このマルメラータは元々は
シチリアで2つ星のレストランのオーナーシェフ
ニーノ・グラツィアーノが監修する
カルタニセッタの新規オープンしたてのアグリツーリヅモ
「フェウド・サン マルティーノ」で働いた時に
シェフ・ニーノのレシピで作られていた
赤玉葱とネロダーヴォラのクロスティーニとして
グリルされたパンの上に載せて提供されていたものなんです。

僕はこの味をドルチェにしたいと思い
ニーノのレシピをベースに改良を加えドルチェにしてみました。

僕のほとんどの料理は材料を量ったりしないので
独自のレシピと言えるほどではありませんが
毎回自分の好きな味に作っています。



b0220948_2344034.jpg


まずはスライスした赤玉葱をバターと炒めてしんなりしてから加糖



b0220948_2354235.jpg


そこにシチリアの赤ワイン「ネロダーヴォラ」を加え
煮詰めて行くだけのシンプルな物ですが
この時期の赤玉葱ならではの臭みの無いクリアでフルーティーな
味に、凝縮された旨みがあるシチリアの地葡萄「ネロダーヴォラ」の果実感が
とても良くマッチしていて好きな組み合わせです。



b0220948_001516.jpg


そして佐島産の安田養鶏場の卵「アトム君」で作った
クロスタータの生地に挟んで焼くだけです。



b0220948_033166.jpg


ジョイアオープン時からこのドルチェを出すのは
3シーズン目となりますが、
この一風変わったドルチェはさほど人気が無く
なかなか出ませんが時折良かったという声を頂くと嬉しく思い
今年も登場させました!
今回のマルメラータは、より一層クロスタータの生地に合うように
ニーノのレシピから改良してあり
そのままでも美味しいのですが、クロスタータに添えてある
自家製ミントを一緒に食べて頂く事でミントの爽やかさが
更に赤玉葱のマルメラータの美味しさを引き出すと思いますので
試しにミントも一緒に食べてみていただきたいと思います。


採れたての赤玉葱は
もちろん他にも肉や魚の入った前菜類にも
良く使っていますのでそちらでもどうぞ!
[PR]

by sicilianima | 2012-06-17 00:16 | Esperienza  

Segreto

少し遅れましたが、今年も空豆料理の時期がやって来ました。

昨年を振り返るとこの時期に野菜専門誌の空豆号で
2品の空豆料理を掲載させて戴きました。

でももっと紹介したかった料理があったんです。
取材当日に、急遽先に取材したお店と食材が被ってしまったので
との事で変更要請を受け
段取り8分の仕事2分の僕には厳しい展開でしたが
食材を変更して無事撮影を終えたのですが、
本当はシチリア修行時に教わった空豆料理が一番の自信作でした。

それはシチリア修行の最後半年を2ヶ月ずつで3件
給料無しで良いから寝る場所と食事だけ用意してくださいと
お願いしてなかなか働かせてくれ辛い街を働いて回った
最後の街トラーパニで、シェフのジュゼッペが作っていた
空豆と白身魚ペーストのパスタが一番の自信作なんです!

ここトラーパニはアフリカ大陸が近い場所なので
魚のクスクスが有名な港町で、勿論クスクスは美味しかったのですが
僕目線のジュゼッペのスペシャル料理は空豆ペーストでした。

この空豆と白身魚ペーストを昨年同様、
今年も作りました!

僕は材料の白身魚をその都度かえるのですが
今回はソイにしてみました。

まずはソイをハーブと一緒に塩漬けに

b0220948_23291469.jpg


そしてジュゼッペは乾燥空豆を戻して使っていたのですが
僕はジョイアで採れた生空豆を茹でてから全て皮むきをして



b0220948_2332750.jpg


鍋で軽く炒めたソイと一緒に煮込みます



b0220948_2334221.jpg


空豆が少しくずれはじめて煮汁が丁度良く煮詰まれば
あとはパスタと合わせて出来上がりです!



b0220948_2337271.jpg


これが僕の大好きな空豆料理

普通はたった2ヶ月と思いがちですが
僕としては貴重な2ヶ月なので
毎日その店の繁盛の為に真剣に働き、
悪い事は口論になっても改善して働いてあっという間に過ぎてしまいましたが
やはり本国で修行すると教わった事が沢山ありました。

そして最終日には3件ともお給料を渡され
「約束と違うからいらないよ!」と
つき返しても
「ふざけるな!怒るぞ!」と
笑われ、
トラーパニのみんなは全員の名前の刺繍入りのコックコートと
PCで作ったみんなの絵をプレゼントしてくれました!



b0220948_2355522.jpg

僕はトレードマークの青い帽子を被ってます!

ほんとシチリア人ってファミリーを大切にしているから
認めてもらえるととことん優しいんですよ。

感動させられる事ばかりで自分もこんな人達になりたいなと
思いましたが、短期間で認められる為に真剣に
仕事をしている時には
口論などしょっちゅうで色々なハプニングが起こるので
とてもウルルン滞在記では放映出来そうにないですけど・・・。

でもほんとに良い人達ばかりなんですよ!
[PR]

by sicilianima | 2012-06-09 00:05 | Esperienza